【Spirit大森コラムvol.24】
「石焼き芋屋さんの話」
突然ですが、日本で最初に石焼き芋屋を始めたのは誰でしょう。
その人はハッキリとした「最初の人?」まで存在していて、1950年代、新潟出身で、
もともと「珍来」というラーメン屋さんをやっていた三野輪万蔵さんが何故かわからないが急に東京・向島でリヤカーを引く「石焼き芋売り」を始めたそうです。
これがまた、めちゃくちゃ売れたらしい。世の中いろんな人がいるものですね。ただ、
一人の芋好きとしては、三野輪さんには感謝したいと思います。
「焼き芋長者」なるものも誕生し、東京・銀座はまっとうな石焼き芋屋だけが屋台を出せる選ばれしエリアだったそうです。
1960年代、都内だけでも8,000台の焼き芋屋がひしめき合っていて、東北からの出稼ぎ労働者も多かったようです。
当時、「石焼き芋を一人で買うのは恥ずかしい」という若い女の子も多く、バーに焼き芋を持っていくと、これがかなりモテたらしい。
しかし1970年は、衰退期でファストフードが普及して石焼きいも屋は下火に。「焼きいも屋台ひき逃げ事件?」なども発生していたらしい。
焼きいも自体の歴史は長いが、いわゆる街を歩きながら芋を売る「石焼き芋屋」は意外と最近のものらしいです。
「栗よりうまい十三里~」「いしや~き~いも~やきいも~」
2024.03.14